日査協、中販連、公取協などの統一基準として修復歴車と定義されているのは、以下の部位を交換したり、あるいは修復(修正・補修)したものが修復歴車(事故歴車)となります。
クルマの基本骨格(フレーム)部位を交換あるいは修復した車両は、痕跡により価値の減価(価格落ち)が発生します。修復歴車は相場より割安なのが通例です。そのため中古車の選択において修復暦(事故暦)の有無は非常に重要な要素となるわけです。
しばしば、中古車購入に際しての「事故車のチェックポイント」と呼ばれるノウハウ本が出ていましたが、知識の無い一般の消費者にとっては「ボルトの外した跡程度のことは分かるけど、“塗装が不自然“とか”シーリングが純正と異なる“”鉄板の波“という専門的なことはよく分からない」という不親切なチェック内容の説明が書かれていました。
ここでは、車の知識のない一般の方でも、簡単に事故車の見極めができるよう、修復の「ある状態」と「ない状態」とを写真で比較させながら分かりやすく解説することにしました。
ボルトの脱着跡やレンズ内部の水滴、外板パネルの隙間や塗装の状態、色合いなど一つ一つを入念にチェックしていく。その中で「?」という疑問に感じた部分を手がかりに、その裏に隠されているかもしれない損傷の波及レベルを探っていくのである。
これらの損傷の波及の推測という考え方を元に、実際に車をチェックする分かりやすい重要ポイントを説明していくので参考になればと思います。(一般の方にも分かりやすい部分を抽出いたしました)
このように推理を働かせて車両の真実に近づいていくわけです。 次に、その具体例を挙げていくので写真と共に参考にしてください。
フロント周りはまず、フェンダーパルのボルト、ボンネットのボルトの脱着を確認する。異常があればその奥の部分にチェックを進めていく。
ドアを交換していれば、その奥の側面部への損傷の波及が予想される。その手がかりとしてぜひ確認しておきたい。
バンパーなど外装パーツの立付けの隙間(チリと言う)が均一でない場合、その奥の骨格のずれをチェックする必要がある。
査定に慣れて来ると、全体がひずむような車は第一印象で違和感を感じるものです。ボディの塗装の違いやチリの違いなどに気をつけるような細かい気配りが必要です。
最近の車はヘッドライトのレンズが大型化し、損傷による外部からの衝撃をダイレクトに内部構造全体で受け止める構造のものが多い。左右対称構造の自動車は違和感を感じたら反対側を見てみるとよく分かる。
なかなか気づきにくいのが側面の修理跡の確認。ドアの脱着跡やサイドステップの塗装の質感を右側・左側で確認しながらチェックする。
大きな損傷を被った事故車はフレーム修正機に車体を固定し、前後左右から縮んだり曲がった鉄骨(フレームなど)の自動車の骨格部分を数トンの巨大な力で引っ張り、ミリ単位で元の寸法に戻す、その固定跡がしばしば確認できるのがコレである。
見慣れないと「不自然さ」は気がつかないが、パネルの接合部を中心に探っていくと修復暦のきっかけがつかめる。必要であればウェザーストリップを外してみる。車両の左右を比較して見るのも良いが、自動車の後部は追突事故などでまっすぐに損傷の波及が及ぶケースが多い。すると左右同時に修理をすることがあるので左右比較はできないので注意が必要である。
スペアタイヤの収まっている構造箇所。内張りなどの遮蔽物が少なく、ダイレクトに鉄板の状態を見ることができるので、比較的見極めは容易である。
ハッチバックゲート構造は比較的左右の違いが分かりやすい。同時に周辺部(バックパネル、リアフロアーパネル、サイドステップ、ピラー部など)に損傷の波及が無いかを疑う。
修復暦箇所を発見するには車両のあらゆる部位、状態を確認する必要があり、そこから推理を働かせていく。